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【テングチョウの色あれこれ:長野県北アルプス山麓】2015.7.1


テングチョウはお鼻が長いんですけど、そう言っても、実際はお鼻ではなく、顔の先っちょの部分がちょっととんがっているだけなんですけど、天狗みたいなのでテングチョウって言われてます。

松本市の山の中で先日、やけに赤っぽいテングチョウを撮影しました。そのために、別の年、別の季節に撮影したテングチョウと、ちょっと色の違いなどを比べてみることにしました。

これは先日松本市の山の中で撮影したメスのテングチョウです。ほら、赤っぽく感じるでしょ。6月25日の撮影です。もう夏といってもいいくらいの暑さでしたが、実際は梅雨の時期です。6月と言ったらテングチョウの発生の時期でもあるのです。この個体は発生したばかりなのでしょうか。
テングチョウ2015.6.25-492:長野県北アルプス山麓松本市

翅の裏側の色で言えば、夏はもっと黒っぽく感じていましたし、越冬した春先はもっと色が白っぽく感じますが、この色って何だろうと、非常に不思議でした。

この赤さって、岩場のせいかな?
う〜ん、どうでしょう?


木の枝に止まった時にもこのように赤いのです。
テングチョウ2015.6.25-504:長野県北アルプス山麓松本市

色だけ見たら、テングチョウって感じしませんよね。
でも、これ、テングチョウなんですよ。お顔の先を見ると、ほら、天狗の鼻のようにとんがっているでしょ。それにこの右上の白い斑紋、この白いのはテングチョウの斑紋なんですよね。



と言うことで、翅を広げたテングチョウを見てみましょう。
テングチョウ2008.11.29-28:長野県北アルプス山麓池田町

これは池田町で2008年11月の末に撮影したものですけど、翅の先の方にある斑紋の白さに気づきますよね。翅を広げると、白とオレンジ色の斑紋がありますね。白っぽく感じるのは、夏を通り越して翅がすれちゃったからでしょうね。



夏の個体の色も見てください。2008年7月2日に大町市で撮影した個体です。
テングチョウ2008.7.2-584:長野県北アルプス山麓大町市

真っ黒く感じませんか?夏の山で見る個体は、みんなこんな感じに黒く見えます。
日焼けしたみたいですね。これは雲のような斑紋があるのでオスですって。オスにばかり会っていたのからかしらね?



チョウの姿で越冬した春先の個体は、というと、色がもっと薄いんです。こんな感じです。
テングチョウ2015.3.16-200:長野県北アルプス山麓松川村水田

このテングチョウは、春を待ちわびたように松川村の水田で3月に舞っていた個体です。
水田と言っても、決して山に近いわけではなく、むしろ住宅地の中にある水田なのですが、きっとどこかで厳しい冬を生き抜き、暖かな陽に誘われて舞い立ったのでしょうね。



春先の山裾では、テングチョウのこんな姿を見ることができるので、とっても楽しみなんですよ。それは、
テングチョウ2008.3.22-194:長野県北アルプス山麓大町市

テングチョウの翅にほんのちょっとだけ見える緑色の構造色です。通常も見ることができるのかもしれませんが、お日様の温かな光をいっぱいに浴びようと翅を広げようとするその時、たまたま構造色を見ることができました。それが楽しみで、春先の山にテングチョウを見に行きます。
この個体は大町市のアルプス側の山裾で2008年3月に撮影したものです。やはり、翅の裏の色は薄いでしょ。



今年の3月に小川村で見た個体ですが、この個体では、綺麗な構造色を認められませんでした。
テングチョウ2015.3.27-266:長野県北アルプス山麓小川村

構造色を見ることができるのは、きっと翅の傾きと、太陽の角度なのかもしれませんね。そこらへんはもっと研究しないと私にはわかりません。

ということで、テングチョウの「色」についてあれこれ見てみましたが、調べましたら、赤っぽいのは、メスの色なんですって。メスは翅の裏に赤みを帯び、オスは雲のような斑紋が顕著に現れるということまで分かりました。でももっと現地で確かめたくなりましたね。

信州の山裾に行けば、どこにでも舞っています。そうっと近づいて、緑色の輝きやオス、メスの違いによる翅の裏の色の違いや、季節による翅の色の違いを見つけてくださいね。私ももっと勉強しなくっちゃ。分からないことばかりです。



テングチョウ Libythea lepita
タテハチョウ科


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