ニホンアナグマ5長野県北アルプス山麓生坂村2015年7月20日撮影
昼も夜も見えるなんて、人間の視力ではとてもかないませんが、「夜行性」の生き物の中でも、たまたま昼間の山道などに現れてくれる生き物たちがいるために出会えてしまうのは、山麓ならではですね。
「夜行性」って、そもそもなんだろうって思いますが、ブリタニカ国際大百科事典によりますと「主として夜間に行動する性質」のことをそう言うみたいです。暗がりでも目が見える、夜しか目が見えないという意味ではないようですね。
という訳で、白昼の北アルプス山麓生坂村で7月20日、夜行性のこんなアナグマちゃんに出会えました。
いつものように、カメラを持って車の助手席にいた時のこと。車の前を横切る生き物がいたのです。見たことのあるような毛の色や形ではなく、なんだろうと思って車を止めて山側の藪の中を見ても、もう姿はありません。
キツネでもタヌキでもなく、同じくらいの大きさの生き物です。
山道を進んで左カーブで曲がり、生き物が入った藪の上のガードレールから様子を伺うと、何やら動くものが。
やはり、相手も人間を意識して警戒しているのでしょう。
草むらの中を動いてはいるものの、藪の陰からこちらを伺っているのがわかります。
500ミリの望遠レンズでやっと捉えることができました。
目の周りは縦模様に真っ黒くって、鼻の付近が縦に白っぽい、スリムな顔立ちですね。目もくるりんとしていて、かわいいですよね。
画像はトリミングしていますが、顔かたちがはっきり見えますね。そんなことで、アナグマと分かりました。
アナグマは正式には「ニホンアナグマ」と言うそうで、ネコ目イタチ科の夜行性の生き物なんだそうです。
初めて撮影できましたが、こういう生き物は有害鳥獣駆除をしている猟友会の皆さんや、たまたま偶然に出会ったような方くらいしか、あまり会えないだろうなと思ってしまいます。
アナグマはその後、右側の藪の中に姿を消してしまいましたが、餌となるネズミなどの生き物たちを探していたのでしょう。
ツキノワグマと同じように冬眠をするとのことですので、秋にはしっかり食べて、もっとむっくらとした姿になるのでしょうね。
こんな生き物に出会えてラッキーでした。
また会いたいな〜。
ニホンアナグマ Meles meles anakuma ネコ目イタチ科