【白いイカリソウ:長野県北アルプス山麓白馬村】2015.5.8

長野県北アルプス山麓の春の山には、いろんな花が咲きます。これもそのひとつ、イカリソウです。

花が船のいかりの形をしているのでそう名付けられたようですが、これは白馬村で出会った白いイカリソウです。

白いイカリソウ:長野県北アルプス山麓白馬村 2010年5月撮影

イカリソウには何種類もあり、イカリソウの白花変種なのか、あるいはキバナイカリソウのそれなのかはわかりません。

キバナイカリソウは日本海側に多いようですけれど、白馬村のほか小谷村、大町市でも見ています。赤紫のイカリソウも、あちこちで見ています。北アルプス山麓で圧倒的に多いのは赤紫のイカリソウです。

花をよく見ると、フリルが大好きな女性みたいな花ですよね。

横から見ると、白いドレスを着てダンスをしている女性が両手を広げ、何かを抱え込むような仕草をしているようにも見えませんか?

山で普通に出会う赤紫のイカリソウは、ちょうどヒメギフチョウの舞っている頃に咲き出します。しかし、ヒメギフチョウの翅は擦れているものが多く、チョウ愛好家はすでに別のチョウに心を奪われています。

昔の人はこのイカリソウを滋養強壮などのために煎じて飲んでいたようで、今でも漢方薬に使われています。

ただし、血圧を下げる効果があるらしく、血圧の低い人が飲むと大変なことになりそうです。飲食には注意しましょう。

花としては、ちょっと面白い形なので、探す楽しみもありますね。

イカリソウ Epimedium grandiflorum C.Morren(メギ科 イカリソウ属)


色はともかく、イカリソウは自然公園法で指定されていますので、国立公園などでは採取ができません。


学名は、米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info( 2023年2月17日)引用