【清流の水草バイカモ:長野県北アルプス山麓安曇野市】

幼い頃から家の前に小川がある生活をしていた私ですが、実は実家の前の小川は流れが早く、水草がなかったために、ちょっと憧れていたキンポウゲ科の植物バイカモです。ゆったりと流れる安曇野市の川に自生していました。

水の中で育ち、水の中で花を咲かせる植物って、私にとっては非常に不思議な感覚だったのです。

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女性の美しい黒髪って、こんな感じなのでしょうか?緑の黒髪って言いますものね。流れに身を任せ、しなやかに伸びている様が、なんとも言えなく風情を感じさせますが、かつての男性が女性に求めていたことなのでしょうか?

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個人的には清々しさを感じさせてくれ、涼しげで爽やかで好きなのですが、清流でしか育たないので、乙女に思われて不思議ではありませんね。

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調べてみたら、バイカモって冷たい水を好み、流れがないと育たない日本固有種の植物だったのです。日本にしかない、貴重な植物ってわけですね。

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しかも、川が汚れることで絶滅してしまうほど、デリケートな植物だったのです。

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実際に、京都では絶滅危惧種に指定されています。本当に心の清い乙女みたいな植物なのですね。

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あなたのお住まいの地域にもマイカモがおありでしょうか?

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環境汚染のバロメーターにもなっていそうですが、川を綺麗に保ち、いつまでもバイカモが育つような環境を保持して欲しいですよね。

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私が育った地域も清涼な流れで、水は冷たくて綺麗だったのですが、このバイカモを見たことがなかったです。流れが早すぎたのでしょうか?

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このバイカモを採取して、コイやフナに卵を産ませ、水田で飼育したことが盛んに行われた時代がかつてあったようです。「信州の希少生物と絶滅危惧種」87ページ 長野県自然教育会編 信濃毎日新聞社 発行。

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あちこちの川でまた探したくなった植物の一つになりました。皆さんもぜひ探してみて下さい。夏の時期には白いウメのような花が咲きます。楽しみですね。

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