ちょっとびっくりついでですが、「アミガサタケ」が食べられるってご存知でしたか?
私は不安なので食べたことがありませんが、実はこのアミガサタケ、長野県北アルプス山麓松川村の我が家の庭に生えてくるのです。
庭といっても山続きの土地ではなく住宅地の一角にある土地ですので、山のようにたくさんの木が植わっている訳ではありません。
でもこのアミガサタケが出る場所は、毎年決まっているのです。コノテガシワに似た針葉樹やムラサキシキブ、ユキヤナギの木の下で、そこには、庭を造った時に土木事業者さんが運んでくれた地元の山の土を入れてあります。そんなことからこのキノコが出たのでしょうか?
アミガサタケ:長野県北アルプス山麓松川村 2007.4.30撮影
撮影したのは2007年4月です。秋の味覚ではなく、むしろ春の味覚のキノコなのですが、こんなに変わったキノコが庭にできましたので、写真を撮っておきました。
その場所の土は山の土なので石も入っていますが、松川村周辺の土ですので花崗岩が多いのです。そんな石の間からにょきり顔を出したアミガサタケです。
キノコの傘の部分がひだになっていて面白いですね。でも茎はしっかりしていてひだはありません。
その後も毎年のようにアミガサタケは庭に出ていたのですが、近くの花の写真はあってもアミガサタケの写真は撮らなかったようで、データファイルには見当たりませんでした。
ところが2015年4月、ほぼ同じ場所に3つ、このキノコが生えていたのです。
アミガサタケ:長野県北アルプス山麓松川村 2015.4.27撮影
枯れた葉っぱを押しのけて生えてきました。斜めに生えるって、面白いですね。
アミガサタケ:長野県北アルプス山麓松川村 2015.4.27撮影
ちょっと細長く見えますが、これも近くにありました。
アミガサタケ:長野県北アルプス山麓松川村 2015.4.27撮影
若干日が当たるところですが、半径30センチ以内です。このアミガサタケはどれもほぼ画像程度の大きさですが、傘の部分は楕円形で、てっぺんは丸く、全体としても5、6センチほどのものです。
アミガサタケの近くには、山野草のシラネアオイなどを植えています。白馬村のお店から買ってきたものですが、まだ花の咲かない小さな苗を求め、木の下の半日陰のような場所に植えていたのです。ちょっとだけシラネアオイの葉っぱが見えますね。すぐ脇に外の水道がありますので、アミガサタケは時々花と一緒にシャワーを浴びるのです。そんなことで菌糸が増え広がったのでしょうか?
ところが、気がつくと、いつの間にか無くなっています。自然に土に帰っていくのでしょうね。私の注意もシラネアオイなど山野草に向けられますので、アミガサタケは自然と存在さえも忘れられてしまうのです。そう考えると、ちょっと気の毒なキノコですね。
2016年には水道の配管とバルブ設置の工事が行われ、周辺の土が掘削されましたので、今後はどうなりますことやら。
もう写真を撮る機会がないかも知れないので、今のうちにご紹介しておきます。
❇ 山のキノコは非常に美味しいですし、各地の直売所などでも販売されています。
図鑑に「食用」と書かれていても、また一般に「食べられる」と言われていても、稀に「キノコにあたる」ということもあるそうです。
個人の体質やその時の体調、あるいはキノコ自体に含まれる何かなのかもしれませんし、調理方法や食べた量にもよるのかもしれません。
「松茸でもあたった」と言うことがあったそうです。 「食用キノコは絶対安心」とは断言できませんので、申し添えておきます。