【マツタケの保存方法は?:長野県北アルプス山麓】2020.2.16

私の大好きなキノコの一つに「マツタケ」があります。冬は通常はありませんが、たまに冷凍のマツタケを食べることがあります。冷凍にしてまで食べたいものではありませんが、数ヶ月ならまあまあ食べられます。昔の人はどうやって保存していたのか、フリーザーがなければ保存できなかったきのこなのかもしれませんね。

干し椎茸は誰でも知っていますし、干して真っ黒くなるコウタケもあります。味をつけて真空パックや瓶詰めにするキノコもよくありますね。でもマツタケってどうやって味も香りも歯応えも落とさずに保存するのでしょうね?

採ってきたマツタケを一つ一つラップに包み、それをジッパー付きの袋やアイスクリームのプラスチックケースに入れて1、2年、いやもっとかも知れませんが冷凍保存していたことがあります。冷凍していて出すのを忘れてしまったと言ったほうが良いのかもしれません。

お客さんが来たときに「そうだ、マツタケがあった」と、その冷凍マツタケを出して、調理したことがあったのですが、まずいのなんのって。ニガいような、香りがおかしいやらで、食べられたものではありませんでした。

それ以降、「秋に採って正月まで」を目安に、それより長く保存したことがありません。そうまでして保存しても、味も香りも悪くなるだけですので、可能な限り採ったら近日中に県外の親族に送ったり、友達などにプレゼントするか、家族で食べてしまいます。保存するほどの量を採ることもありませんので、保存は近年はできないのが現状ですけどね。

もう10年以上前になると思うのですが、「マツタケの保存方法」を隣町の男性からお聞きしたことがありました。やはりその方も試行錯誤で保存方法を考えていたらしいのですが、単純な冷凍保存は味も香りも落ちてしまうことを知っておられ、特別な方法を考案したというのでお聞きしました。

ざっと洗って水の中にそのままマツタケを入れ、水ごと冷凍するというのです。「なるほど、それならマツタケそのものの冷凍焼けはないかもしれない」と妙に納得しました。

冷凍焼けは肉などでもよくあることですが、あまり長いこと冷凍庫に入れておくと、味が悪くなって美味しくないですよね。そのためにその男性は水ごとの冷凍を考えられたようです。が、たくさんの場所も確保できない私の家のフリーザーではとても無理で、実はその方法は試したことがありません。

他の保存方法で一つ試したのは、酒粕に漬けると言う方法です。私自身が酒粕の漬け方を知っている訳ではなかったために、出したマツタケは辛くって食べられたものではありませんでした。砂糖を入れれば良かったのかも知れませんが、二度も試したい方法ではありません。

次に試したのは、日本酒に焼いたマツタケを入れておく方法です。そのような日本酒が販売されているので、夫がやってみたまでです。それをやると、日本酒が断然美味しくなるんですって。香りも相当良いようですよ。

お酒は確かに香りも味も良くなったようです。日本酒そのものが美味しくなっても、マツタケそのものはどうなんでしょうね?

日本酒を特別好きではない私は、お酒も、瓶から出したマツタケも、決して美味しいとは思いませんでした。夫は意外と美味しいと言っているのですが、それは日本酒が好きな人が言うことなので、酒嫌いなマツタケ好きからしたら無鉄砲な食べ方としか言いようがありません。

それで、実験なんですけど、日本酒から出したマツタケを干してみたのです。最初はまあまあそれなりに食べられたようで、夫はそれなりに満足していたのですが、時間が経つと、私からしたら味も香りも良いとはとても言えませんでした。

夫としては朝早く、暗いうちに家を出て、当然シーズンの入山料を数千円支払って採って来た貴重なマツタケなので、日本酒に香りや味を吸ってもらった残りカスでも、そりゃまずいなんて言えませんよね。年によっては一回行って一本ということもありますし、採れる年でも、年に数本がいいところですから。

今も乾燥マツタケが数本小瓶に入っていますが、ちっとも減らならないところを見ると、夫も干しマツタケに愛想尽かしたのかもしれません。

盆過ぎに雨が降れば今年もマツタケが採れるのかも知れませんが、年々落ちる体力に、マツタケ採りがはたして追いついていけるでしょうか?

マツタケの栽培方法はまだ見つかっていないようなことをお聞きしていますが、味も香りも歯応えも残すような保存方法はどうなんでしょう?新たな保存方法は、採れたらまた何か実践してみたいですね。