【アカシジミ?キタアカシジミ?】2010.8.13
長野県北アルプス山麓で撮影しました。アカシジミでしょうか?よく見ると「あれ、斑紋に違いが・・・」。素人目には区別が難しい2つのチョウです。
産地は違いますが、よく見ると後翅の亜外縁斑紋列が、一方は丸みを帯び、もう一方は台形です。「まさか一方がキタアカシジミ?」
日本産蝶類標準図鑑によると、アカシジミは北海道、本州、四国、九州に幅広く分布します。
アカシジミによく似ているカシワアカシジミ(別名キタアカシジミ)は、北海道、青森県、岩手県、福島県、広島県に、局所的な分布域があります。地図では長野県は入っていません。
と言うことは・・・・・「長野県にはキタアカシジミはいない」。でもそう決めつけるのは簡単なのですが、「ほんとかな?」の疑問もあります。もし、いないと言われているところにいたら、新発見です。
さて、これはアカシジミでしょうか?それともキタアカシジミでしょうか?専門的な知識もありませんので、しばらくの間は夢を見ることに。同定は日本蝶類研究会にお願いしましょう。
2010.7.10長野県北アルプス山麓
2010.8.2長野県北アルプス山麓
【アカシジミが有力】2010.9.5
2010年8月13日【アカシジミ?キタアカシジミ?】の上の記事にある、長野県北アルプス山麓で撮影したシジミチョウの食樹を先日調査しました。期待を持ってキタアカシジミの幼虫の植樹カシワを探しましたが、付近で確認したのはカシワではなく、ミズナラのようでした。
付近の年配の方にお聞きしましたら「昔は田の畦のようなところに何本もカシワがあったが、田んぼを作ったから随分減った」とのことでした。人々の生活とともに水田が耕地整理され、環境も変化しました。
短い時間だけでしたのでカシワを見つけることはできませんでした。また、キタアカシジミがそこにいたかどうかは、もっと調べてみないと分りません。今現在では、アカシジミが有力です。
一応現地付近で撮影した木です。
チョウがいたところの200メートルほど北側にあった木 ミズナラ2010.8.29
チョウがいたところの300メートル以上東側にあった木 ミズナラ2010.8.29
チョウがいた付近の幼木3本 2010.8.29
日本蝶類研究会の皆さんに、調査方法や同定のために助言をいただいていますこと、感謝致します。