長野県北アルプス山麓大町市では、福島県裏磐梯のグランデコスキー場などからのアサギマダラが相次いで飛来しています。
大町市平簗場のフジバカマの畑で9月中頃からマーキングが始まり、20日は5人でマーキングしていましたところ、「デコ」マークなど、長野県外から飛来したアサギマダラを、7頭再捕獲しました。
アサギマダラの翅の裏面に「デコ 8/22 KYP-8」、「デコ 8/12 SRS 1881」(写真)などと書かれています。8月にマーキングされた個体でしょう。
「デコ」マークが5頭、「日光」マーク、「MZ」マークがそれぞれ1頭ずつありました。
そのうちの2頭は栗田昌裕さんがグランデコスキー場でマーキングしたもので、現地に来ておられた栗田さんは、自分がマークしたアサギマダラを手にし、「よく飛んできたね」と言った感じの優しい眼差しで感慨深げに見つめ、再会を喜んでいました。
フジバカマ畑を持つのっぺ山荘の古川トミコさんは、手でアサギマダラを捕まえたところ、翅に「デコ」マークが。「福島県から飛んできたので、疲れていたのでしょう。手でも簡単に捕まえられた」と、大喜びで話していました。
20日は、初めてマーキングされた方を含め、5人で1056頭にマーキングできました。
アサギマダラは、のっぺ山荘を意味する「NP」マークが南下の旅に入っています。
昨年は非常に感動的な、逆風に向かって北アルプスを越えようとしたアサギマダラ、アルプスの山頂途中の雪の上で力尽きたアサギマダラの情報が入ってきました。
今年も涸沢でアサギマダラを見たという情報がありました。
大町市から日本海周りで南下するのか、それとも太平洋側に出て南下するのか、あるいは3000メートル級の北アルプスを越えて南下するのかなど、詳細な点はまだ分かっていません。謎だらけのアサギマダラです。山岳でのアサギマダラ情報など大歓迎です。
マークの付いたアサギマダラを再捕獲された方は写真に撮って、日にち、場所、再捕獲者名、状況などとともに、ぜひご連絡ください。
アサギネットとアサギMLに直接ご報告してくださったら嬉しいです。
報告してくださった情報はアサギネット、アサギMLに報告し、同時に、「渡りチョウを調べる会」と「アサギマダラを調べる会」にも届きます。
渡りチョウを調べる会・アサギマダラを調べる会会員
ついつい企画 田原富美子