【苔の中にいた国内最大のキマダラカメムシ:埼玉県富士見市】

「国内最大」などと聞けば、皆さんは何を想像されますか?カメムシを想像する人はまずいないだろうと思うのですが、埼玉県富士見市で去年、こんなキマダラカメムシを何度も目撃しました。樹木の苔の中にいることはちょっと驚きでしたが、外来種とはいえ、国内最大のカメムシなんだそうです。

カメムシと聞いただけで、臭いので避けていたいと思う人が多いだろうと思いますが、皆さんはどうでしょうか?

実は、このキマダラカメムシ、臭くないんですって。

キマダラカメムシ成虫 埼玉県2020.8.17-11

よく見ると、形や模様が変わっているでしょう?鼻がとんがっているところなんか、愛嬌を感じちゃいますよね。

キマダラカメムシ成虫 埼玉県2020.8.24-8

苔の中で、何を食べているのでしょうね?

ある公園とその周辺でずっと見ていたカメムシですが、人間や他の生き物たちと共生しているようにも感じました。

キマダラカメムシ埼玉県2020.8.23-56

こちらは幼虫です。上の成虫とは形も色も、模様も違うので、別の種類と思えますよね。私も最初は別種ではないだろうかと思いました。でも老熟幼虫なんですって。

こんな緑色の苔の中にいるんですけど、実際は桜の大木の幹なんですよ。

キマダラカメムシ老熟幼虫 埼玉県2020.8.25-78

これも老熟幼虫です。赤っぽい模様をよくみてください。星が並んでいるみたいですよね。成虫とは色も、形も全然違いますね。

お尻の方に見える丸、一体何なんでしょうね?

キマダラカメムシ老熟幼虫 埼玉県2020.8.30-26

拡大してみてみましょう。

お尻の方に丸く見えましたが、実は丸ではないですね。中に模様が見えます。何なんでしょうね?

成虫とは随分と違いますね。

一応このキマダラカメムシを確認できた樹木は、サクラとエノキの他に、市内の街路樹でした。街路樹の名前は不明です。

この時は他の生き物の写真撮影が主でしたので、あまりよく観察できなかったのですが、また生態をじっくり観察できたら、新たな発見があって面白いでしょうね。

長野県内ではまだ見たことがありません。外来種として日本に入ってきているようですが、埼玉県の一部ではごく普通に見ていましたので、国内に分布を広げていそうですね。