清楚で、しかもあまり目立つわけでもないのに、おしべともまた違う「仮おしべ」が、なんとも魅力的な高山の白い花。コウメバチソウです。
看板でもなければ見過ごしてしまいそうですが、高山の看板には「ウメバチソウ」とありました。でも調べましたら、ウメバチソウの高山型は「コウメバチソウ」と言うのだそうです。
「仮おしべ」の数により、「ウメバチソウ」か「コウメバチソウ」に分類が分かれるようです。
おしべ以外にある5つの仮おしべは、花粉を出すことがないとのこと。それぞれの先は10以上に分かれていて、先端は透き通るように黄色っぽく、しかも丸いのです。それがとっても魅力的です。仮おしべのそれぞれが、11から12本程度に分かれてはいるものの、撮影の仕方かも知れませんが、正確には分類できません。
この画像は産地が高山ですので、「コウメバチソウ」にしています。
この画像も北アルプスでの撮影ですので、「コウメバチソウ」にしています。
長野県北アルプス 2019年8月18日撮影
参考までに、下の画像はウメバチウです。一つの仮おしべが20本以上あり、長野県内の高原に咲いていたものです。この時にはこの一枚しか撮影しませんでした。でも20本以上の仮おしべの線のようなものを確認できます。
拡大していますので、多少はお分かりになるでしょうか?黄色っぽくて丸いのが仮おしべの先端です。
「信州高山高原の花」(今井建樹著 信濃毎日新聞発行)によると、「仮雄しべが7~9裂のものをコウメバチソウ。仮雄しべが12~22裂のものをウメバチソウと区別する。しかし、この区別は、あまりはっきりしない。」とあります。
仮おしべの数にしろ、分類された科名にしろ、私にはどれを取ればいいのか分からなくなりました。
ともあれ、とても素敵な花ですので、山に登った時に是非見つけて観察してみてください。