地理に疎い私は甑島とはどこなのかと調べてみました。甑島は鹿児島県の東シナ海に浮かぶ離島で、上甑島、中甑島、下甑島と3島ある中の一番南の島でした。東経130°の経線を境に、薩摩川内市内と東西に50kmほど隔たっています。人口2000人に満たない小さな島でした。上の地図で、島の東側にある南北に伸びる線が、東経130°の経線です。
下甑島へ行ったのは、長年間、喜界島のアサギマダラ調査の応援をしている石川県のOさんです。喜界島の帰りに念願が叶って上甑島に行ったようですが、以前はバイクで活動していたOさんです。さて、今回はどうだったのでしょうね?
下甑島での再捕獲は過去にも2例あります。1例は鹿児島県喜界島から2009年3月から4月にかけての北上の移動でした。
残る一例は2021年で、今回と同じNPマークを持った大町市からの南下個体でした。どちらもMasさんのマークで、滅多にない記録でした。
Masさんによれば、上甑村でも1例の再捕獲記録が過去にあったようです。調べてみましたら、2013年に岐阜県高山市御嶽山からの移動記録でした。
今回の現地での訪花植物はツワブキとあります。林道に咲いていたのですね。ツワブキはキク科の常緑多年草で、大きな葉っぱの黄色い花です。長野県の野外にツワブキがあるかどうかはわかりませんが、暖かい地方での再捕獲の報告ではツワブキ訪花は結構多いです。
近年、アサギマダラの調査は、花畑から花畑への移動記録が中心になってきているように感じますが、やっぱ離島にも関心が向かないと・・・と、私は思いました。
離島のない長野県でしたら、誰も行かないような誰かさんの裏山かも知れませんね。調査場所を見直してみませんか?思わぬ場所での初記録が、あなたの手によって誕生するかも知れませんよ。